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PACS
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PACS
(Processor Array for Continuum Simulation, パックス)とは、1977年、当時
京都大学
原子力研究所助教授であった星野力に、その頃普及し始めた
マイクロプロセッサ
を使ったアレイ型計算機の構築提案を
日立製作所
の川合敏雄が行ったことがきっかけで始まった
物理学
専用計算機の略称。
◆ 概要
当初の目的は、
原子炉
の炉心内における核熱水力現象をシミュレートする炉心シミュレータの開発にあった。このような処理は既存の一般的な汎用機でも可能であったが、開発主担当であった星野の回想によれば、
ILLIAC IV
のような並列計算機を作ってみたいという夢から始まったものである。
PACSシリーズそのものは、完全な専用計算機でなく、多目的汎用計算機となった。名称から推察できるように、連続体のシミュレーションを主な応用とするが、隣接するCPU間をトーラス型トポロジーで繋ぐ隣接結合2次元トーラス型アーキテクチャを採用し、それ以外のアプリケーションにおいても高い性能を発揮した。近接作用を重視するアーキテクチャは、
IBM
の
Blue Gene
シリーズ等でも用いられている。
具体的には、内部バスをそのままプロセッサ間通信用共有メモリへ接続し、自然の近接作用をそのままプロセッサ・アレイ上に投影する直接写像処理方式が、PACSの哲学であった。これは
フォン・ノイマン・ボトルネック
を解消するための最善の方法と考えられている。現在でも、いかにして内部バス幅を拡大し、メモリ-CPU間の通信帯域幅を保持するかという点について、継続して研究開発が進められている。
◆ 歴史
表 PACSシリーズの系譜