現在では単に「神道」という場合、神社神道を指す。祭祀の場となる神社は日本各地に数多くあるが、そのほとんどが
神社本庁によって包括されている。神社神道には教典は存在せず、『
古事記』や『
日本書紀』などの
神典にのっとり祭祀をおこなう。祭祀の担い手となるのは
神職であり、神社本庁の定める研修を修了した者に資格が授与される。
神社神道という言葉は比較的新しい言葉である。
明治以降、
教派神道と区別するためにつくられた。明治から第二次世界大戦終結までの間、「
神社神道は宗教ではない[武田政一 「神社」『世界大百科事典』 118頁。]」とされ、政府に保護された。これを国家神道と明治末頃から称していた。さらに、これを国家的神道と称し、そして、「国体神道」と「神社神道」とに細分して説を展開した有力な学者もいた
[加藤玄智(陸軍士官学校教授・東京帝国大学神道講座助教授)は1924年(大正13年)の著書『東西思想比較研究』以降、この説を展開した。]。第二次世界大戦前は神社神道とは近代になって政府による統制の加わった神社における儀礼・思想・組織を指す言葉であったのである。