盲人の川渡りを趣向とし、健常者が盲人をなぶるのを主眼とする。シテの勾当が語る平曲はいわゆる「
平家物語」(
平家琵琶)ではなくそのもじり(パロディ)で、節を似せて滑稽な歌詞を歌う。
勾当(シテ)が菊都(アド)を連れ、平曲を語って教えつつ京へ上る。川へ差し掛かり、石を投げてカッチリと音がする浅瀬を、勾当が菊都に背負わせて渡ろうとするのを、来合わせた男(アド)がおぶさって渡る。呼び戻された菊都が勾当を背負って再び渡河して深みにはまりずぶ濡れになる。冷えたので勾当と菊都が酒を飲もうとすると、男がその酒を横取りしてしまい、更に勾当と菊都が喧嘩するように仕向けて去る。菊都は勾当を打ち倒して逃げる。